韓流メロドラマを超えた一大ファンタジック・ロマンの傑作！！
目には見えないが、この世には境界線と呼ばれるものが存在するのは誰でも理解している。“線”で囲われた領域にいる限り平穏な日常が約束され、ひとたび越えようとする瞬間から新しい物語は始まるのだ。
『永遠の魂』は現在と未来、生と死、現実と夢、生者と死者といった境界線を、はからずも飛び越えてしまった3人の男女によるラブストーリー。
幻想的で複雑にからみあった物語とサイコ・ホラー的な要素を優雅に融合した『永遠の魂』はファンタジック・ロマンの意欲作。パク・チョンヒ独裁政権下での抑圧された市民生活や学生らによる政治運動を縦糸に、狂おしくも切ない恋物語を横糸にして作り上げられたアラベスク模様は、人工的で予定調和な韓流ドラマの枠を越え、観る者を幻惑し、未知の世界へと誘うことでしょう。
次世代スター、チョン・ギョンホが TV とは違った顔を披露。ファン必見！！
溝口健二の『雨月物語』を敬愛し、幽霊譚ともいえる『永遠の魂』を監督したのは、韓国映画アカデミー(KAFA)の第一期生でもあるファン・ギュドク。長編デビュー作を順調に飾りながら、フランスに移民として渡り、帰国後は学校を舞台にした作品を撮り続けるという異色のキャリアの持ち主。
主人公スヨンは大学でドイツ文学を専攻する学生。ある日校内で謎めいた女子学生と知り合うが、彼女は校舎から飛び降りて自殺。その直後から彼のまわりで奇妙な現象が起こり始め、ある女性と死をもわかちあうほどにもつれあった運命に取り込まれていく。このミステリアスな本作でスヨンを演じるのはTVドラマ「ごめん、愛してる」で人気に火がつき、近年は『暴力サークル』『ハーブ』等 映画でも活躍する若手実力派チョン・ギョンホ。韓流ドラマで見せるスマートな明るさとはうって変わったシリアスな演技で新境地を開拓している。彼を取り巻く2人の女性、ピッピとスジにはそれぞれキム・ミンソン（TVドラマ「ガラスの靴」）とチャ・スヨン（TVドラマ「犬とオオカミの時間」）が扮し、若々しいキャスティングがかもしだす新鮮な空気がスクリーンに溢れています。
