キャスト
コスミナ・ストラタン(ヴォイキツァ役)画像
コスミナ・ストラタン(ヴォイキツァ役)

1984年、ルーマニアのヤシ生まれ。ジャーナリズムと広告を学び、その後、ブカレストの舞台芸術・撮影技術大学(UNATC)で演技を学んだ。学生時代にはいくつかの短編映画に出演したことがある。ヤシで発行されている、大学生の間で文化的シンボルともなっている週刊誌“Opinia studențească”(学生の意見)でジャーナリストとして活躍。この雑誌は、クリスティアン・ムンジウが15年前にデビューした雑誌でもある。その後、TVレポーターとして活躍し、賞を受賞した。長編映画では、本作がデビュー作となった。

クリスティナ・フルトゥル(アリーナ役)画像
クリスティナ・フルトゥル(アリーナ役)

1978年、ルーマニアのヤシ生まれ。ヤシのアレクサンドル・イワン・クザ大学で言語を学び、2000年に卒業。その後、クルジュで演技を学ぶ。2004年にナショナル・シアター“Radu Stanca”に加わり、女優としてのキャリアをスタートさせる。現在でも“Radu Stanca”の女優として舞台に立ち、シェイクスピアから、チェーホフ、スタインベック、イオネスコまでバラエティーに富んだ役柄に挑戦している。本作で映画デビュー。          

ヴァレリウ・アンドリウツァ(司祭[神父]役)画像
ヴァレリウ・アンドリウツァ(司祭[神父]役)

1967年、ソ連のラゾフスク(現在はモルドバ共和国)生まれ。キシナウで工学を学んだ後、グルジアのトビリシで演技を学び、1993年卒業。その後、ブカレストで舞台演出を学び、1994年に卒業。ムンジウ作品には短編時代からすべての作品に出演し、『西欧』で長編映画デビュー。舞台の演出を行なう傍ら、舞台や映画にも出演。2本の短編映画の監督もしている。現在はアイルランドに移り住んでいる。本作で、10作目のムンジウ作品出演となる。

ダナ・タラパガ(修道女長役)画像
ダナ・タラパガ(修道女長役)

1968年、ルーマニアのボトシャニ生まれ。早くから地元ボトシャニの舞台に立つ。その後、ブカレストの演劇映画アカデミーで演技を学ぶ。現在はフリーランスの女優で、舞台での活動のほか、TVやCMなどで声を使った仕事をしている。映画デビューは1995年で、本作が2作目の映画出演。

ディレクター
クリスティアン・ムンジウ(製作・監督・脚本)画像
クリスティアン・ムンジウ(製作・監督・脚本)

1968年、ルーマニアのヤシ生まれ。ヤシ大学で英文学を学び、教師やジャーナリストとして活躍。その後、ブカレストの映画大学で、映画を学び、映画監督に転身。映画大学在学中には、外国のプロダクションのアシスタント・ディレクターを経験する。いくつかの短編を制作した後、2002年に長編第1作『西欧』で長編監督デビュー。『西欧』は、激動するルーマニア社会に未来を見出せず、西欧で暮らすことを夢見る人々を主人公とする3話のオムニバス映画で、この作品は2002年のカンヌ国際映画祭の監督週間に出品されて注目を浴びた。2003年には、自らのプロダクション モブラ・フィルムズを設立。長編第2作『4ヶ月、3週と2日』は、2007年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、ルーマニアに初めてのパルムドールをもたらした。『4ヶ月、3週と2日』は、共産主義時代のルーマニアを舞台とする物語を描く“Tales from The Golden Age”というプロジェクトの第1作で、2009年には、シリーズ第2作となる“Tales from The Golden Age”を製作した。この作品は5人の監督による5編のオムニバス映画で、ムンジウは全編の脚本を手がけた。2012年には第3長編となる本作を発表。カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、脚本賞と女優賞を受賞した。

スタッフ
オレグ・ムトゥ(撮影)

1972年、ルーマニアのキシナウ生まれ。ブカレストの演劇映画アカデミー撮影科卒業。クリスティアン・ムンジウとは、彼が短編を撮っていた頃からの付き合いで、2003年には共同でプロダクション モブラ・フィルムズを設立。ムンジウの『西欧』(02)ではカメラのオペレーターを務めた。代表作には、2004年ベルリン国際映画祭短編部門金熊賞の“Cigarettes and Coffee”(監督:クリスティ・プイユ)、2005年カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリの“The Death of Mr. Lazarescu” (監督:クリスティ・プイユ)、プロデューサーも兼任した『4ヶ月、3週と2日』(07)と“Tales from The Golden Age”(09)、ロシアのセルゲイ・ロズニタ監督のカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作の“My Joy”(10)と“In The Fog”(12)などがある。

タティアナ・ニクレスク・ブラン(原案)

BBCワールドサービスのブカレスト局に編集主幹として勤務していた時に、本作の元になった事件を調査し、それを“Deadly Confession(Spovedanie la Tanacu)”というタイトルのノンフィクション・ノベルとして2006年に出版。続いて行なわれた本件に関する裁判を“The Book of The Judges(Cartea Judecătorilor)”というノンフィクション・ノベルとして2007年に出版した。タティアナ・ニクレスク・ブランは、ブカレスト大学文学部を卒業後、ブリュッセルのヨーロピーアン・インスティチュート・オブ・ジャーナリズムに進む。1995年から2004年には、ロンドンのBBCワールドサービスのルーマニア・セクションでラジオのプロデューサーとプレゼンターとして活躍。2004年から2008年はBBCワールドサービスのブカレスト局で編集主幹を務めた。2011年にはポリティカル・ノベル“The Nights of The Patriarch”を、2012年にはアフリカの女性器切除の儀式に関する小説“In God’s Country”を上梓した。

PG12 映倫