松田聖子
「美味しい」 その一言が、時と国境を超え、家族をつなぐ–日本からシンガポールへ、父と母が遺した「味」をたどる旅
世界中のすべての家庭に、その家庭の味がある。一口食べれば、記憶が蘇り、家族や故郷につながることができる——。日本のラーメンと、シンガポールのバクテー。いつの時代も庶民の心と体を満たしてきたソウルフード(魂の食)をモチーフに、2カ国3世代の家族の絆を描いた珠玉のドラマが誕生した。
シンガポールの巨匠エリック・クー監督 x 斎藤工主演 x 松田聖子共演x日仏シンガポール合作
実家のラーメン屋で働く真人は、日本人の父とシンガポール人の母の間に生まれた。急死した父の遺品の中に、20年前に亡くなった母の日記を見つけた真人は、若き日の両親の足跡を追ってシンガポールに渡る。やがて現地在住の日本人フードブロガーの協力を得て、叔父や祖母と出会い、両親のせつない愛の秘話を伝えられるが、そこには真人が初めて知る両国の痛ましい歴史が横たわっていた。日本料理の板前だった父と、街の食堂の娘だった母を結びつけたバクテーはどんな味だったのか? そして母が叶えたかった願いとは……? バラバラになった家族を再びひとつにするため、真人は自らのルーツに向き合い、家族の想いを融合させたある料理を完成させていく。