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某月某日

ツボちゃん、こと坪内祐三が新宿ゴールデン街にあらわれる。
文壇酒場〈しん亭〉2Fでは足かけ15年にわたる読書会が行われている。柳田國男の「明治大正史 世相篇」にはじまり、エドマンド・ウィルソン、本居宣長、クロード・レヴィ=ストロースに続いて、今は小林秀雄の「本居宣長」を読む。
夜は新宿の文壇バー〈猫目〉で都築響一さんと移り行く東京の街並み、過去から現在までの東京特有の文化について語る。

某月某日

雑司ヶ谷霊園にて敬愛する永井荷風の墓石に手をあわせる。
その後は「古書 往来座」で気になる本を物色。
夜は銀座の文壇バー〈ザボン〉で亀和田武さん、杉作J太郎さんと‘’新時代のナポレオン”という奇抜なお酒を囲んで歓談を楽しむ。
銀座から新宿〈猫目〉に移動、入口で中原昌也さんと遭遇し連れ立つ。店では重松清さんも飲んでいる。カウンター席で中原さんと忌憚のない語い。独りになったツボちゃんは重松さんのボックス席に合流。素面で会ったことのない2人はこの日も豪快に飲み続ける。

 

とある日の〈猫目〉カウンター。南伸坊さん、康芳夫さんと飲む。話題は南さんの名人芸「本人術」からツボちゃんの顔の造作に触れたりと多岐にわたる。
南さんともう一軒、同じ新宿に店を構える文壇バー〈風紋〉へ。お店には中野翠さんの姿。そこでの話の中心は3人が大好きな相撲について。そしてまた夜がふけてゆく……。

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