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『靴ひも』

『靴ひも』

  • お仕事とお昼ごはん、
    どっちも大事な息子と、
    いちどは家族を捨てた父親
    社会とご近所さんに見守られ、
    新たな関係を築きはじめる……?
  • 監督:ヤコブ・ゴールドヴァッサー│出演:ネボ・キムヒ、ドヴ・グリックマン、エヴェリン・ハゴエル│2018年│イスラエル│ヘブライ語│カラー│103分│
    DCP│シネスコ(2.39:1)│日本版字幕:小泉真祐│ヘブライ語監修:根本豪│原題:Laces│後援:イスラエル大使館、一般社団法人 日本発達障害ネットワーク│配給:マジックアワー
  • 10月 シアター・
    イメージフォーラムほか
    全国順次ロードショー
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Statement

監督からのメッセージ

約10年前、ある親子の実話を
聞く機会がありました。

腎不全を患う高齢の父親に、知的障害を持つ息子が自分の腎臓を提供しようとしたそうです。私にも特別支援を必要とする息子がいるので、私が映画化するにふさわしいエピソードだと思われたのでしょう。しかし私はこのような重い題材を扱うことに抵抗があり、作品ではあくまでも他人の問題を扱いたいと主張しました。複雑で大変な自分自身の問題に向き合うことは避けたかったのです。

何年か経ち、私は自分の不安を克服し、映画が障害を持つ人々に対する世間の見方を変えるきっかけになるかもしれないと考えるようになりました。そのためには、主人公が正確に描かれていること、さらには主人公が人間味にあふれ、前向きで、ユーモラスで魅力的なキャラクターであることが重要でした。
そして私は、長年の協力者である脚本家のハイム・マリンを誘い、このプロジェクトに身を投じました。

物語の大筋は、私が聞いた親子の実話にインスパイアされたものです。彼ら親子と私と息子の事情はかけ離れていますが、そのことが作家として客観性を持って物語を紡ぐ上で役立ちました。私と脚本家はルーベンと息子の複雑な関係に焦点を絞り、疎遠だった二人が深い愛情で結ばれていく過程を通して、この難しい題材から希望に満ちた物語を作り出しました。

障害を持つキャラクターに対し、観客は同情心や哀れみを抱きがちです。意志の力や知恵や正義感によって困難を乗り越え成長していく『靴ひも』の主人公が、観客に同情心などではなく愛情、感謝の念、憧れすら抱いてもらえることを願っています。

ヤコブ・ゴールドヴァッサー監督

Story

ストーリー

一度は家族を捨てた父親。
息子との約30年ぶりの共同生活は、
せつなくも愉快な発見の連続。
完璧な人なんていないし、
人はいくつになっても成長する。
世界で大きな感動を呼んだ、
心揺さぶる大人の親子の物語。

母の突然の死により、同じ屋根の下で暮らすことになった父と息子。息子は明るく誰に対してもフレンドリーな一方で、食べ物の配置から眠る前の儀式まで生活習慣へのこだわりが強く、苦手なことも多い。父はそんな息子にどう接したらいいかわからない。さらに長年、子育てから逃げていた負い目もあり、戸惑ってばかり。そんな二人がようやく打ち解けた頃、息子は病を抱える父にあることを提案するが、父は愛ゆえにそれを拒むのだった──。
複雑で普遍的な親子の愛憎と、予測のつかない展開で本国イスラエルやアメリカで大きな感動を呼んだドラマがついに日本上陸!なおタイトルの「靴ひも」は、息子の苦手な動作の一つである「靴ひもを結ぶこと」を指しており、本作では父子の関係の変化と成長の象徴として三度登場する。三度目の靴ひものシーンがもたらす展望は、観る者すべての心にあたたかい光を灯すに違いない。

イスラエル・アカデミー賞(Ophir賞)
8部門ノミネート、
助演男優賞(ドヴ・グリックマン)受賞、
アメリカ各地の映画祭で観客賞を多数受賞

監督を務めたのは、イスラエルの映画・テレビドラマ界で長年活躍するヤコブ・ゴールドヴァッサー。自らの生い立ちをもとに、居場所を探し求めるユダヤ人一家を描いた「Over the Ocean」(91)がアカデミー賞外国語映画賞イスラエル代表になるなど、人間ドラマの名匠として知られる。本作では、イスラエルで報道された実在の父子の臓器移植にまつわるエピソードをもとに、これまでにありそうでなかったユニークな親子ドラマを作り上げた。ゴールドワッサー監督自身も、障害を持つ息子の父親であり、テーマが身近であるだけに困難な挑戦だったが、映画を通して人々の障害に対する意識を変えたいという情熱が制作の原動力になったと語る。
息子役を演じるのは、映画『ボーフォートレバノンからの撤退』やイスラエルの大ヒットドラマ「PrisonersofWar」(米ドラマ「HOMELAND」原案)」、「Hostages」(米ドラマ「HOSTAGE/ホステージ」原案)などに出演する実力派のネボ・キムヒ。本作の企画を立ち上げる際、監督は息子役のキャラクターがどれだけ観客を魅了できるかに映画の成功がかかっていると考えていたが、キムヒは見事にその期待に応え、多面的で愛情深い、誰もが好きにならずにはいられない主人公を体現した。父親役には、1970年代からテレビドラマの第一線で活躍し、近年はNetflix配信の「シュティセル家の人々」の厳格な家父長役が話題のドヴ・グリックマン。本作では哀愁が滲む演技で観客の笑いと涙を誘い、イスラエル・アカデミー賞(Ophir賞)助演男優賞に輝いた。

一度目は、結ばなかった。
二度目は、結べなかった。
三度目は、……。
靴ひもを結ぶ……その動作が、
ふたりの運命を変える。

エルサレムで小さな車の整備工場を営むルーベンの生活は、ある日一変した。数十年前に別れた妻が交通事故死し、一人息子のガディを引き取ることになったのだ。30代半ばのガディには発達障害があり一人暮らしが困難なため、受け入れてくれる施設が見つかるまでの間、父と息子は狭いアパートで同居することになる。

今まで自分を守ってくれていた母を突然失い、悲しみと不安に包まれたガディに対し、ルーベンは戸惑うばかり。さらにガディには皿の上の食べ物の配置から、寝る前のルーティンまで、独自のこだわりがあり、長年疎遠だったルーベンはどう対応すればいいのかわからない。

だが、誰に対してもフレンドリーで明るいガディは、整備工場やルーベンの行きつけのリタの食堂ですぐに人気者になるのだった。そしてガディは整備工場の従業員デデの恋人で食堂で働くアデラに恋をする。

やがてルーベンとガディの互いの存在に慣れ始めた頃、ルーベンは末期の腎不全と診断され、人工透析が必要になる。また、障害者の自立支援コミュニティに空きが出るまで3、4ヶ月かかることが判明し、ルーベンはソーシャルワーカーのイラナの勧めで特別給付金を申請する。ガディに特別な支援が必要であることを証明するため、面接の場で、ガディは靴ひもを結べないふりをするのだが……。

Cast

キャスト

ネボ・キムヒ

Nevo Kimch

ネボ・キムヒ

ガディ Gadi ── ルーベンの息子

1965年生まれ、イスラエル・カブリ出身。5年間の兵役後、演劇学校で学ぶ。90年代からドラマや映画、舞台で活動し、米ドラマ「HOMELAND」の原案となった「Prisoners of War」のイラン役、米ドラマ「HOSTAGE/ホステージ」の原案となった「Hostages」のギオラ役などで知られる。また、ゴールドヴァッサー監督が演出したドラマシリーズ“MeoravYerushalmi”にも主要キャストの一人として出演。その他、日本公開された出演映画に『ボーフォートレバノンからの撤退』(2007)がある。本作『靴ひも』においては、当初映画化をためらっていたゴールドヴァッサー監督に対してテーマの重要性を訴えかけ、監督の息子が暮らすコミュニティに滞在して役作りを行うなど、作品の成功に全面的に貢献した。

ドヴ・グリックマン

Dov Glickman

ドヴ・グリックマン

ルーベン Ruven ── 父親

1949年生まれ、イスラエル・テルアビブ出身。70年代から舞台、テレビ、映画で活動し、1978年から1989年まで続いた国民的コメディ番組“ZehuZe!”(英題:This is it!)に主要キャストの一人として出演。また、2013年から現在まで続いているドラマ「シュティセル家の人々」(Netflixにて配信中)にて主人公の厳格なユダヤ教徒一家の父を演じ、高い評価を受ける。他の主な出演作に映画『オオカミは嘘をつく』(2013)、『嘘はフィクサーのはじまり』(2016)などがある。本作でイスラエル・アカデミー賞助演男優賞を受賞。

エヴェリン・ハゴエル

Evelin Hagoel

エヴェリン・ハゴエル

イラナ Ilana ── ソーシャルワーカー

1961年生まれ、モロッコ・カサブランカ出身。2001年にイスラエルのテレビでキャリアをスタートさせて以来、幅広い作品に出演。2008年の映画“Shiva”(英題:The Seven Days)で注目を浴び、イスラエル・アカデミー賞助演女優賞を受賞。2001年、“My Lovely Sister”で同主演女優賞を受賞。近年の主な出演作に“Ismach Hatani”(英題:Women’s Balcony /2016)、“Golden Voices”(2019)などがある。

ヤフィット・アスリン

Yafit Asulin

ヤフィット・アスリン

リタ Rira ── レストラン経営者

1980年生まれ、イスラエル・ヤッファ出身。舞台でキャリアをスタートさせる。2005年にゴールドヴァッサー監督が演出したドラマシリーズ“Meorav Yerushalmi”に出演以来、ドラマや映画にも活動の幅を広げる。主な出演作にドラマ“Ismach Hatani”(2014-2015)、映画“Yeled Tov Yarushalyim”(英題:Mr. Predictable /2016)など。

エリ・エルトニオ

Eli Eltonyo

エリ・エルトニオ

デデ Dede ── ルーベンの工場の従業員

1979年生まれ、イスラエル出身。ゴールドヴァッサー監督が演出したドラマシリーズ“Meorav Yerushalmi”に出演。その他の主な出演作に映画『ボーフォートレバノンからの撤退』(2007)“Paradise Cruise”(2013)などがある。

Staff

スタッフ

Jacob
Goldwasser

ヤコブ・ゴールドヴァッサー

ヤコブ・ゴールドヴァッサー

監督

1950年生まれ、イスラエルのテルアビブ出身。ホロコースト生存者の父を持ち、子供の頃に一家でオーストラリアに移住するも一年で帰国した経験を持つ。1982年、警察署の金庫を狙う強盗たちを描いたコメディ“MitahatLa’af”(英題:Big ShotsまたはUnder the Nose)で長編監督デビュー。実話をベースにイスラエルの社会問題を織り交ぜた同作は今なおカルト的人気を誇る。1991年、自身の少年時代の体験をもとに、安住の地を探し求めるユダヤ人一家を描いた “Me’ever Layam”(英題:Over the Ocean)で、イスラエルのアカデミー賞に相当するOphir賞9部門を受賞、アカデミー賞外国語映画賞のイスラエル代表作品に選ばれる。2000年以降はテレビドラマの監督としても活躍しており、現代イスラエルの家族像を描いた“Meorav Yerushalmi”(英題:JerusalemBrew)で数多くの賞を受賞した。

監督作品(カッコ内は英題)

1982─Mitahat La’af (Big Shots)
1988─Abba Ganuv (The Skipper)
1991─Me’ever Layam (Over the Ocean)
1995─Max V’Morris (Max and Morris)
2000─Litpos Et Ha-Shamayim (Catching the Sky) [テレビドラマ]
2008─Ein La Elohim (She’s got it)
2002-2008─Meorav Yerushalmi (Jerusalem Brew) [テレビドラマ]
2009─Efect 30 [テレビドラマ]
2018─靴ひも (Laces)

Haim
Marin

ハイム・マリン

脚本

1948年生まれ。デビュー作の“Mitahat La’af”(1982)以来、ゴールドヴァッサー監督のすべての長編映画の脚本を手がける。“Me’ever Layam”(1991)でイスラエル・アカデミー賞Ophirの脚本賞を受賞。また、本作『靴ひも』のプロデューサーであるマレク・ローゼンバウムが監督した“Haboleshet Hokeret”(2000)で同賞脚本賞にノミネートされた。

Interview

ヤコブ・ゴールドヴァッサー監督インタビュー

この映画が人々の意識を変える
何らかのきっかけに
なるのではないか──

2018年10月31日東京国際映画祭 上映後Q&Aより

ヤコブ・ゴールドヴァッサー監督インタビュー

©2018 TIFF

ヤコブ・ゴールドヴァッサー監督(以下、監督):劇場に入る前にお客さんにティッシュを手渡すのが良いと思うんですけど、とプロデューサーに言いました。けれど「皆さんに配る分の予算はありません」と言われてしまったので、ご利用の方は映画祭スタッフにお声掛けくださいね(笑)。

石坂PD(司会):この息子さん役の俳優ですけれども、あまりに自然な演技でびっくりしましたがどんな役者さんなのか教えていただけますか。

監督:ネボ・キムヒさんは15年程知っている俳優さんです。まず、テレビのシリーズで私が演出をする機会があって3シーズン彼と仕事をしました。キャストの一人ではあったんですが、とても人間として心の大きな人であり、知的な方でとても好きな人物です。彼なくしてこの映画が撮られることはなかったと思います。
私自身、長男が特殊なケアを必要とする立場にあります。私は長年、自分を守るため、防衛本能的に私は「レンガの壁」と呼んでいるんですが、それを心の周りに積み重ねて作っていました。ときにそれなくしては大変で、つらい痛みに直面することがあるので、そういった子供をもつ親としてそれを心に持ってきました。
この話は現実の話で、父親が腎臓を必要とし、発達障害を持つお子さんのお父様が腎臓が必要になって、息子さんがドナーになろうとしたんです。ただその移植のプロセスを経るうえで、却下されたというような話があったそうです。2002年頃に私も実際に聞きました。ただあまりそのことはリサーチしていなかったのですが、医師である私の友人が本にしていて、「君の映画の題材に良いんじゃないか」というようなことを私に示唆してくれました。

ただ私としては、私にとって自分の痛みに向き合うよりは、他の人の色々な課題を扱ったほうが自分には都合が良いから、あまりに身近すぎて題材にする気はないと思ってきました。私は10年間、この題材から逃げてきたわけです。ただ気になってはいました。で、そんなときにですね、2010年になりますがネボさんがテレビのシリーズで非常に小さな役柄なんですが、発達に遅れのある役柄を演じたんです。そうしたら彼のことを道ゆく人が気づいて色々声を掛けたり、Facebookでこの役柄のページに一万人のいいねが寄せられました。私も実際にインターネットで彼の演技したパートを観ましたが、とても素晴らしい出来でした。とてもしっかり意見を持った役柄で、ユーモアもあって、とても人間的に演じていたので非常に感銘を受けて彼にメールを「とても良い演技だったよ」としました。こんな企画をちょっとあたためてはいるんだけど…って軽く書いたら「すごく良いストーリーだね、是非やろう」というふうに彼が言ってくれて。いやいやちょっと私は精神的に心理的にこれをやる用意も、気力がないんだっていうふうに言ったところ「僕が後押しするよ、力になるよ」っということで彼が非常に賛同してくれたので、それだったら普通より、中より上のいい映画を撮れるのではないかと思いました。
この映画が人々の意識を変える何らかのきっかけになるのではないかと思いました。私たちは寛容なふりをして、自分と違う人を理解しているつもりでいますが、この人は何が足りないとか、何が欠けているとかそういうことばかりに注目して、その人がどんなことができるかということは忘れがちだと思います。そして悲劇的な題材でもありながら、どこか楽天的な映画になるんじゃないかなという期待を持っていました。

(一部抜粋)

Theater

劇場情報

プレゼント

全国共通鑑賞券
¥1,300(税込)発売中

(当日一般¥1,800の処/一部劇場を除く)

劇場窓口、メイジャーネット通販にて
お買い求めのお客様に、
ほどけない靴ひも&ポストカードを
セットでプレゼント
(限定数/色や模様等は
お選び頂けませんのでご了承下さい)

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※上映時間および詳細は、各劇場へお問い合わせください。 ※前売券は劇場でお求めいただけます。
※劇場情報は随時更新いたします。

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TRANSFAX FILM PRODUCTIONS presents DOV GLICKMAN NEVO KIMCHI A Film by JACOB GOLDWASSER “LACES”
Additional Cast EVELIN HAGOEL ELI ELTONYO OSHRAT INGADSHET YAFIT ASULIN SUHEIL HADDAD DROR KEREN AMIR BUSHERI IDIT TEPERSON
Director of Photography BOAZ YEHONATAN YACOV Production Designer YOEL HERZBERG Original Score DANIEL SALOMON Editor ITAMAR GOLDWASSER
Producers MAREK ROZENBAUM MICHAEL ROZENBAUM JONATHAN ROZENBAUM Written by HAIM MERIN Directed by JACOB GOLDWASSER